表題の通りですが、
みなさんは違和感感じませんか?
「最も~のうちのひとつ」
うーん、私は違和感をびんびんに感じてしまいます・・・。だって「最も」ということは1番ということですよね。「うちのひとつ」ということは数あるものの中からひとつってことですよね。
例えば、
「このお店は、この地域のパン屋さんの中で最も有名なお店のうちのひとつ」
っていう一文があったとします。
これは、
「この地域で1番有名なパン屋さんは複数ある」
と言ってるのと一緒になりますよね。
1番がたくさんある・・・って、矛盾以外のなんでもないですよね。
ではどうしてこんなおかしい日本語が存在するんでしょうか?
生まれた経緯を私なりに分析してみました。
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英語の慣用句を直訳したことが原因説
英語で、one of the mostという言葉があります。
これを直訳すると「最も~のうちのひとつ」となるんです。英語を直訳した文章が日本語文化に広まって、普通に日本でも会話や文章の中でも使われるようになったんじゃないか説ですね。
だって、日本にはもともと「最も~のうちのひとつ」なんて変な言葉は存在しなかったはずです!英語を無理に訳した結果こうなってしまったんじゃないかと思うのです。直訳特有の不自然さが原因じゃないかと思うのです。
例文
Takashimaya is one of the most famous department store in Shinjuku.
(高島屋は新宿で最も有名な百貨店のうちのひとつです。)
責任逃れ材料説
「最も~のうちのひとつ」というおかしな日本語を目にするのは、雑誌やWeb上などの広告で見る機会が多いかと思います。宣伝文句として使われてるパターンが多いですね。
東京で最も安いホテルのうちのひとつです。
最も優れた顧客満足度サイトのうちのひとつです。
などなど。
こうしたキャッチコピーや宣伝文言は、もちろん作成者が居ます。人間が作成しているわけですね。「コピーライター」のように、専門職の方もたくさんいらっしゃいます。そういう方が後で責任を追及されないために「のうちのひとつ」という言い方をして濁しているんじゃないかと思うんです。
このホテルの安さは東京で1番じゃなかったじゃないか!
このサイトの顧客満足度は1位じゃないじゃないか!
というように後々クレームを受けても、
「~のうちのひとつっていう言い方をしてたので別に間違いじゃないでしょ?騙してるってことにはならないでしょ?」という風に言い逃れができますよね。
これは少々悪意がある言い方かもしれませんが、あまりにもおかしな日本語なので疑わずにはいられないですよね・・・。
そもそも、「最も」は唯一ではない説
私自身「最も~のうちのひとつ」という表現は違和感を感じまくりですが、肯定派の中で、最もという言葉は別に1番・この世で唯一のものってわけじゃないよっていう意見もあります。
どういうことかというと、古語では「最も」という言葉の意味・種類が割とたくさんあり、中には最上位周辺のものたちという意味もあるそうです。それが現代にも引き継がれているということなんですが・・・。
少なくとも現代では違和感を覚える言い方には間違いないですし、言葉って時代によって進化していくものですから、昔の日本語の意味を持ちだされてもって思ってしまいますよね・・・。
まとめ
上記で申し上げた通り、言葉というのは日々進化をしていって、時代ごとに意味が変わったりします。これは自然なことなんです。
「最も~のうちのひとつ」という言葉も、今は違和感があっても、今後さらに日常的に使われていくことで定着し、正しい日本語として辞書にも載る時代がくるかもしれませんね。
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